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2015.04.13 45日間の旅日記

4日目 靴崩壊 旅へのダメージ大

         
2015年4月13日 4日目 雨のち曇り
参拝札所
13番(大日寺)→14番(常楽寺)→15番(国分寺)→16番(観音寺)
歩数
42,514歩
距離
27.3km
宿泊
鱗楼

朝から雨。昨日のお遍路ころがしの疲れがあるものの、体はさほど辛くなかった。

玄関を出ると昨日お世話になったWさん夫婦に出会う。カッパを羽織って柿渋の笠がとてもよく似合っていた。

今日歩くお遍路道は二つあり、山道か国道沿いの道かに分かれる。昨日Wさん夫婦のお話を聞いて、国道沿いは車通りが多く雨の水はけも悪いと聞き、山道を選んで行くことにした。

宿泊客の大半は国道を選んで出発したが、後々聞いたらやはり山道で正解だった。(Wさんに本当に感謝)

宿を少し出ると山道ルートに入る看板があった。

山道ルート入り口

↑山道ルートの入り口。

山道

道がふかふかで歩きやすい。雨で霧がかかっているが、それが神秘的。

途中、岩道もあるが、昨日焼山寺を登った足ではなんのその。苦なく登れた。

とはいえ、登りは人より遅い私は後ろから歩いてきたWさん夫婦に軽々と抜かされた。還暦を過ぎているWさんの足腰の強さを後ろから眺めながら尊敬の眼差しをおくる。

しばらく登ると、アスファルトの道に出た。

ずっと登りだったが、そこからは緩やかな下り道が続く。

車通りもなく、歩きやすい。雨はだいぶ小雨になった。昨日とは打って変わった楽な道に鼻歌も出る。

しばらく行くと

この絶景。

うわぁ。こんな高いところまで来ていたのか。

谷に見える民家が遠く下にある。霞がかかっていて、気持ち良く絶景を眺めながら歩く。

今日は花を楽しむ余裕もある。お遍路が終わった今でも、この日の道がベスト3に入るほどお気に入りだ。

またしばらくすると、お遍路さん用休憩所の建物があった。近寄ると、先を行っていたWさん夫婦が休んでいた。籠には沢山のみかん。自由に食べていいとあり、Wさんに勧められて私も一休みすることにした。

厚いみかんの皮に苦戦していると、小刀を貸してくれたWさん。本当にお世話になりました。

先にWさん夫婦を見送り、少し休んでから再出発。

休憩中に地図を見ると、この先しばらく川沿いに歩くが、どこかで川の反対の道に出なければいけないらしい。できる限り歩く距離は少なくしたいので川幅が狭そうなルートを確認し、先へ進んだ。

そして、出会った。

謎の人形達。

最初見たとき、本当にびっくりした。

まさかの等身大。服は人が着ているものと同じ、そしてストーリー性がある。

昼間だから楽しく見て歩いたが、夜の真っ暗闇で人形達に出会ったら、ちょっと怖い。

民家の軒先に沢山いた人形達を眺めて歩くと、やがて川を渡る道へ近づいた。

本当にこっちであっているのか?と思うほどの道がこちら↓

地図では分からない、このような道は車遍路の人は困ると思う。自転車遍路の人も恐々と渡るような細い橋だった。この日は通れたが、大雨の日は危険かもしれない。大雨の日は大きな橋がある場所を選んで歩いてほしい。

川を渡ると大きな国道沿いをひたすら歩いた。

山道ルートでなく、国道を選んだ人はこの道をずっと歩いているのだと思うと、人通りも車も少ない山道ルートは正解だったと思う。

またしばらく行くと「おやすみなし亭」というお遍路さんの休憩所があったのでひと休み。

ここには、なんと温かいコーヒーが飲めた。雨で冷えきった身体には有難いご褒美だった。

徳島県、最高です。お遍路さんに優しい県で本当にありがとうございます。

感動したので今まで札所以外で渡さなかった納め札に名前をしたため、テーブルにあったノートに感謝の言葉を綴って貼った。ノートには沢山の納め札が貼ってあり、この休憩所に癒された方が沢山いるのだとしみじみ感じた。

元気が出たので、再び歩き出す。

お昼を過ぎていたので、途中でコンビニに寄りこってりブリトーを食す。うまい。疲れた体に高カロリーが染みる。だけれどこんなカロリー高いのを食べてるから痩せないんだろうなぁ。

国道をずっと行くと、人混みが増えてきた。本日最初の札所、大日寺だ。

沢山のお遍路さんで溢れている。私も中に入って、参拝を済ませた。

ここから数キロ先に常楽寺。

このお寺は印象的で、地面が岩で覆われている。納経所の方に聞くと、お堂の裏から岩が続いているという。お遍路関係なく、観光でまた行きたいお寺だ。

参拝を終えて、すぐ近くに国分寺。

この時点で15時半。今日の宿「鱗楼」の近くに観音寺がある。本当はその次の井戸寺まで行きたかったが、井戸寺に行くと宿まで戻らなければならず、時間的に厳しいと諦め観音寺を最後に今日は歩くことにした。

観音寺も人が賑わっている。団体客が多い。

17時前に宿に到着。この鱗楼というお宿は、事前の下調べでは情報がなくドキドキだったが、玄関に入ると優しい女将さん。靴が濡れていると新聞紙を靴の中に入れてくれた。部屋まで丁寧に案内される。

そして、ご飯がとても美味しかった!

御膳の他に、旬の筍、デザートのシフォンケーキ。

デザートまで出たのは、この宿だけだったように思う。

事前の口コミがあまり無かったので、ぜひおススメしたい。良い宿でした。

お風呂に入って玄関を通り過ぎる際、靴を確認した。靴の乾き具合よりも、なにより靴がぶっ壊れた。

かかと部分をガムテープで無理矢理押さえていたが、今日の雨で完全に崩壊。折れたプラスチックのようなものが完全に足に当たる状態だった。

これはあかん。痛いはずだ。

事前準備の頭でっかちの私には明日のルートで靴屋があることを把握済みである。しかし、慣らし履きせずに旅をしたら確実に足が死ぬ。でもこの崩壊状態の靴では旅は続けられない。

意を決して、明日は靴の購入をメインにルートを決め、宿を取り明日に備えることにした。

本日の宿

鱗楼
オススメ度 ★★★★★
料金 夕食・朝食付き 7,560円
部屋の広さ 和室8畳
浴衣 部屋鍵
洗濯機(100円) 乾燥機(200円)
洗濯洗剤 ドライヤー ×
テレビ ハンドタオル
バスタオル × 石鹸orボディーソープ
シャンプー リンス
その他 洗面・風呂・トイレ共同

本日の出費

宿泊費(夕食・朝食・洗濯代込み)
7,860円
昼食(コンビニ)
327円
計 8,487円