「 5月, 2015 | てんこのてくてく遍路道 - パート 2 」記事一覧

2015.05.24 45日間の旅日記

45日目 よつぴいてひやうど放つ

         
2015年5月24日 45日目 晴れ
参拝札所
84番(屋島寺)→85番(八栗寺)→86番(志度寺)
歩数
47,324歩
距離
31.3km
宿泊
栄荘

朝起きて、準備を整える。鍵を返しに行くと、Iさん親子が部屋を出ているところに、ばったり出くわした。

明るくおしゃべりなお母様。朝から元気をいただきました。

宿まわりは、住宅地。とはいえ、朝早いので、車通りも人通りも少ない。

朝日と共に歩くのもあと1日。一歩一歩が大切に感じる。

7時半を過ぎると、通学、通勤の人たちと行き交うようになる。

太陽が出てきた。今日は晴れそうだ。

歩いてとある橋にさしかかる。

とても広い川。

そこに現れた、像。

これは、もしや。

矢の先には、船に乗り扇子を掲げる女性の像。

あの有名な「よつぴいてひやうど放つ」ではないか!

ここ、縁の地なのかな。。。平家物語好きなので、嬉しい。

下調べ不足のおかげで思わぬ場所でテンションがあがる。

お遍路道は街中を外れて、公園の並木のような道へ。

木陰が気持ち良い。

整備されているので、虫や蛇や車を気にせず歩ける。ありがたや。

旅の終わりが近いので、途中のお地蔵様に、お接待で頂いた飴などを、お供えした。

目の前に人影。お遍路さんかしら。

緩やかな坂道を登ってゆく。なかなかしんどいけれど、横を見れば眺めの良い風景が広がっている。

今日最初の札所、屋島寺に到着した。

坂の上のお寺。境内は広く、観光客も多かった。

この辺りは、歩きお遍路さんは良く声をかけられる。

特に、女性一人なので珍しがられて、さらに通しで歩いたと言うと驚かれる。

ここまでは、通常ルート。

だけれど、一人の男性が、

「明日で終わり?あそこまで歩けるわけない!地元だからよく知っている」

と明日の結願を全否定する人が現れた。

いや、今まで歩いてきたペースからも余裕の距離だ。

無理なわけがない。

だが、地元住民でもない土地勘のない私に、全否定する男性へ反論する根拠も気力もなく。

だが、もう1日延長しろ、と言う言葉はスルーして苦笑いで別れる。

モヤっとする。最終日間近で、まだまだ修行が足りない…。

↑タヌキに癒されよう。

ベンチで休んでいると、Iさんのお母様とまた出会う。

この先の宿泊場所を聞くと、今日の宿は別で、明日は四国で宿泊せずに帰るとのこと。もう会えないと思い、納め札を交換した。

江ノ島に住むというIさんは、旅が終わってからシラスを贈ってくれました。

とても美味しかったです。

私は、群馬名物、水沢うどんをお返しに送り、旅の終わりでも交流があって嬉しかった。

旅の中で納め札を交換しておけば良かったと思う人が沢山いた。

最初は、見知らぬ人に住所を教えるのが気になって渡さず、しばらくはまた会えるだろうと思って渡せず、二度と会えないと分かってから、旅の終わりに後悔する。

一期一会、という言葉が身にしみました。

しばらく境内を散策した。観光客で賑わうのも納得の綺麗なお寺でした。

高い場所にあるので、風景が良い!

参拝を終えて、次の札所に向かう。

坂道を今度は下ります。

道は山道へ。

イノシシも出るとな。

所々に柵があった。

坂を降り、民家が見えると、

そこにはニワトリが(笑)。放し飼いかしら?

再び街の中を歩く。人通りが多くて見せ物のようでとても歩きにくかった。

そろそろお昼時。お昼はどうしようか迷っていると、行列のうどん屋さんがあった。

気になるけれど、並ぶほどの時間は無い。

せっかくのうどん県だが、うどんは明日食べようと決めて先を歩く。

この先にも、なかなか飲食店は無い。

仕方ない。今日も今日とて、1日分の野菜でまかなう。

しかし、改めて見ても、指まで真っ黒の日焼けっ子だなぁ。

お遍路道を進む。

札所に着くまでの道のりも、風情ある仏像やお地蔵様があった。

今日打つ札所は3箇所。お寺が密集しているので、町自体に何かゆかりがあるのだと思う。

民家の中だが、曲がり角の電柱には矢印案内があるので、道に迷わずスタスタと歩けた。

今日は天気が良いので、日差しが強い。今日も焼けるー。

13時半頃。ようやく85番札所、八栗寺に到着。

民家の奥に佇む、こじんまりとしたお寺だ。

風神雷神様が、カラフルで立派。

屋根の色とお揃いの、鮮やかな緑色。

ここにもお遍路さんが沢山いる。仲間と一緒にお経を唱えた。

一休みしようと思ったが、あの男性の言葉が脳裏に焼きついて、早足に先に進むことにした。

お寺を出てしばらく行くと、お遍路道はお墓の横へ案内される。このパターン、愛媛でもあったなぁ、と見慣れた気分で先へ進む。ここまで来ると、どんな道でも驚かない。

住宅街をしばらく進む。

歩く途中に、「源内」の文字を見かけるようになる。

平賀源内の所縁があるのだろうか。と先に進むと。

↑ありました。平賀源内先生の旧邸とのこと。

像も建っている。記念館のようだ。時間があれば観光したいが。時間的に無理だと諦める。

お遍路道の途中に、今日泊まる栄荘さんがあった。

今日はこの先の志度寺まで打つ予定なので、素通りして、先に進む。宿までは数百メートルだが、折り返してここまで戻らなければいけない。

道をまっすぐ行った先に、志度寺があった。10分も歩かずに到着した。

中に入って参拝をする。

八十八番近くなので、歩きお遍路さんより、日帰り観光のようなお遍路さんが多い。

まだ16時前。今日は早く宿で休めそうだ。

空で言えるようになったお経も、あと数回唱えるのみ。時間もあるのでゆっくり参拝し、御朱印を頂いた。

道を戻って、先程通り過ぎた栄荘へ。

部屋に案内されて、グダグダと横になる。

お夕飯の時間までゆっくりお風呂に入り、食事を頂いた。

お寿司だ!わーい。

明日はいよいよ結願、最終日だ。

最後まで楽しんで歩こうと思う。

本日の宿

栄荘
オススメ度 ★★★☆☆
料金 夕食のみ 6,000円
部屋の広さ 和室6畳+2畳
浴衣 部屋鍵
洗濯機(お接待) 乾燥機(200円)
洗濯洗剤 ドライヤー
テレビ ハンドタオル
バスタオル ボディーソープ
シャンプー リンス
その他 ポットにお茶あり。洗顔フォームあり。

本日の出費

宿泊費(夕食のみ)
6,000円
乾燥機
200円
飲み物
110円
計 6,310円