今日は晴れていい天気。

宿を出発すると、早速お遍路さんを数人見かける。

延光寺は宿から数キロの距離だが、昨日の日程に入れるにはやや遠く。

今日は、延光寺が開く時間にあわせて出発する。

お遍路道は畑道の横に案内される。

車通りが無く、平坦で歩きやすい。

1キロ先が延光寺。もうすぐ到着。

畑を抜けたすぐ先に、門が見えた。

早朝からすでにお遍路さんが数人いる。

延光寺という名前の通り、長寿祈願のお寺なのか、境内には長生きの象徴、カメの像がある。

納経を終え、出発する。

道はまた畑の横道に案内され、のどかな道が続いた。

国道を出て、川にかかる鯉のぼりを発見。

そういえば、今日はこどもの日ではないか。

ちょうど見頃の鯉のぼりを堪能して歩く。

国道に出たと思いきや、今日は峠を越えなければいけない。

↓このあたりが峠の入口だ。

山道でも看板が親切でありがたい。

山頂まで600m。傾斜は少なく歩きやすい山道だ。

休憩の木のベンチや大師堂跡など、趣のある遍路道。

頂上に到着。ここで少し休憩する。

松尾峠というらしい。

境界とあるが、ここが高知と愛媛の境界にあたるのだろうか？

愛媛県に入った途端に道が整備されてる。

私も長野と群馬の県境付近で働いていたが、長野県（軽井沢）に入った途端に道が良くなる。県堺は特にどっちの領域かが曖昧で道が悪い。

土木関係のあるあるですね。確かに土木工事は県予算なので事情は分かります。

道を見る限り、愛媛県はお遍路に優しい印象を受けた。

ゆるやかな下り道を歩く。

山道から一転し、アスファルトが続く。

日差しが暑い。

少し町の様子が変わる。

ようやくコンビニがあったので昼食を買って食べた。

途中で何度か見かけた男性のお遍路さんがいた。

初心者と言っていたが、確かに荷物が多すぎる。使っていない寝袋をずっと持ち歩いているらしい。

家に送るにも一人暮らしなので送れないとのこと。

そういう事情があると、さらにこの後の旅は過酷だろう。体重はすでに10kgは減りウエストが極端に細くなったという。

う、羨ましい。。。

私は旅の終わりには7kgの減量だったが、この時点では5kgも減っていない。ウエストは少し緩んだ程度だ。歩いた距離は変わらないのに、なぜだ。男性と女性で肉の落ち具合は違うとはいえ、うらやましい限り。

男性は腰と足が痛いというので座ったまま。私は挨拶をして先を行く。

商店街が増えてきた。道のりはまだまだ遠い。

今日は宿坊に泊まるが、観自在寺の参拝を今日中に終えないと、明日の出発は納経所が開くのを待たなければいけない。宿坊の為、移動時間0時間。かなりのタイムロスになるので、なんとか今日中に参拝しなければと時間を気にしながら歩く。

だが、暑さと体力の限界でふらふらになっていた。

すると商店街の女将さんが私を見て呼び止める。

時間がないという焦りもあり、話をするのを少し躊躇ったが、女将さんは

「ふらふらじゃない。少し休んでいきなさい。」

とお店の中に招き入れてくれた。

日陰で涼しい店内。冷たいお茶と柏もちを出してくれて、恐縮した。

休んでみると、自分の体力が限界だったのだと実感する。

思わず頂いたお茶をすぐに飲んでしまったが、気にする様子もなくオカワリを淹れてくれた。

体調を心配し、「ゆっくりでいいのよ」と温かい言葉をくれる。

↓あめも頂いた。

愛媛県に入り、最初の優しさにホロリとする。

時間にしたら10分程度だが、気持ちも体力も回復し、女将さんに何度もお礼を言って再出発した。

16時半。なんとかギリギリに観自在寺に到着した。

宿坊がある割には少し古びた印象を受ける。

参拝を終え、納経所に行ったのは、閉まる10分前。なんとか今日中に御朱印をいただくことができた。

これも、途中に休憩させていただいた女将さんのお陰だ。ありがとうございました。

宿坊に入るとなんとAさんに遭遇！もう会えないと思っていたので嬉しい。

この宿坊は素泊まりのみ。周辺地図を渡され夕食が食べられる場所を紹介してくれた。

しかし門限が20時なので、コンビニで買って食べることにした。

↑橋を渡るときれいな夕日に出会えた。私服で周辺の町をのんびり歩きながら、コンビニでご飯を調達した。

素泊まりの時はお酒をつい買ってしまうよね。

ここの宿坊は基本放置。門限があるものの、お勤めも無く自由気ままに宿泊でき、値段もお手頃なのでおすすめだ。