「 4月, 2015 | てんこのてくてく遍路道 - パート 17 」記事一覧

2015.04.14 45日間の旅日記

5日目 新しい靴 買いました

         
2015年4月14日 5日目 雨
参拝札所
17番(井戸寺)→18番(恩山寺)→19番(立江寺)
歩数
44,677歩
距離
29km
宿泊
鮒の里

朝食も美味しく頂く。

食堂は共有で、私以外に男性お二方と一緒に食事をした。一人はお遍路の玄人で昨日の夕食では、お遍路武勇伝を沢山聞かせていただいた。今回は札所88箇所だけでなく、別格20ヶ寺もあわせて巡ると言っていた。1日40キロ近くも歩いているそうなのできっと今日靴屋に寄るような私では二度とお会い出来ないだろうと、別れを惜しみながら宿を出た。

道はずっと平らで、国道沿いに民家や畑が広がっている。

30分ほど歩くと井戸寺に到着した。

名前の通り、由来の井戸がある。(どういう伝説があるかは忘れました)

参拝を済ませると、次は靴屋に向かって歩き出す。

案の定、足は悲鳴をあげていた。Wさんに頂いたキズパワーパッドで踵を保護しているが、数日の雨で足はふやけて豆は増えるばかり。

今日の遍路道は栄えた街沿いだと聞いているので本日は「買い物デー」として、早速ダイソーを見つけると雨で壊れたイヤホンを購入した。

なべいわ荘に一緒に泊まった男性グループはこの辺りで連泊して飲み屋で乾杯すると言っていたのを思い出す。

二車線道路の国道も増え、人通りも多くなる。

川を越え

河川敷を歩き

徳島名物の装飾も多くなってくると

駅が見えた。

おお。デカイ。駅ビルがある。

駅前はやや遍路道から外れるため、街の中でお遍路姿の私はかなり浮いている。

札所にいると沢山のお遍路さんがいるのに、歩いている時はさっぱりだ。どこに行ったお遍路さん。

都会な街並みの中、駅前近くにあるという靴屋「てくてく」を見つけた。

お店に入った途端、お遍路の格好の私に全てを理解したであろうご主人が、丁寧に説明してくれた。雨で汚い足も気にせず、靴を選んでくれる。

足のサイズや土踏まず、どこが痛いかなどを聞かれ、オススメの靴をいくつか出してくれた。

しかし、さすがは専門店。数万円の靴が並ぶ店内。とはいえ、旅のまだ5日目の私は今日の靴選びに全てがかかっているため、とにかく真剣に選んだ。

この数日で痛いのはつま先、膝。それは下り道に足が滑って靴の先に足先が当たり負荷がかかっているからと言われた。

出された候補は軽めのジョギングシューズか、足首まで紐で固定できるトレッキングシューズ。どちらにしようか履き替えながら予算15,000円以内のシューズを購入した。

ご主人曰く、「お遍路道1200キロ歩くには靴3足はダメになる」らしい。底が擦り減るのが大抵なのだが、私みたいに底だけでなく踵がボロボロになったのは驚かれた。購入したものをそのまま履いていくことを伝えると、靴は無償で処分してくれた。荷物が無くなりとても有難い。

実際、旅が終わった今では購入した靴は重く、足首の金具に靴紐が何度も引っかかり転びそうになったため、軽いジョギングシューズを選べば良かったと思う。

この選択は数日苦痛になるのだった。

とはいえ、無事靴を購入。

せっかくの街なので薬局でキズパワーパッドや傷薬、マルチビタミンゼリーなど旅のお供を購入。

また八百屋を見つけたので、旅の道中、四国3県の名物を実家に贈ろうと決めていた私は、徳島名産のすだちと母の好きなブンタンを贈った。

買い物を終えると、すでにお昼をまっており今日の宿に着くのはギリギリだと昼食も食べずに出発する。

駅前を離れると、木々が増え次第に田舎道に入っていく。札所が近くなり、大きな草履の掛かる門が見えた。

その先を進むと、恩山寺が見えた。

落ち着いたお寺。参拝を済ませる。

その先は、竹やぶで不思議な空間だった。午前中の町並みと正反対だが、お遍路道はこの方が落ち着く。

先の立江寺までの看板も親切に書いてある。徳島県は本当にお遍路さんに優しい。

竹やぶを抜け、民家と田んぼが広がる道をしばらく歩く。この先、立江寺からはさほど離れていない場所に本日の宿である「鮒の里」がある。鮒の里はWさんオススメの宿だったので、もしかしたら今日同じ宿に泊まるかもしれない。

赤い橋を渡ると、見えてきた立江寺。

中にはお遍路さんだけでなく、地元の方も参拝する懐かしい匂いのするお寺だった。

参拝を済ませると、すっかり遅くなり夕暮れに向かって鮒の里まで歩く。民宿でおばあちゃんの家のような宿。囲炉裏があって土間に入ると、Wさん夫婦に再びお会いできた。

「お疲れ様」と声をかけられ、再び会えてとても嬉しかった。

お遍路さんが5,6人宿泊しており、囲炉裏の前で頂くご飯はとても賑やかだった。

素朴で懐かしい料理。手作りの梅酒は飲み放題で真ん中に置いてあり、久しぶりにお酒をいただく。女将さんもお話上手で和やかに夕食をした。

この宿は送迎もしてくださり、またお接待で昼食を付けてくれるという。遍路さんを大切にしている宿だと感じた。

ただ、この日。

案の定、慣らし履きをしてない足が悲鳴をあげた。

数日の雨と疲労で足の指すべてに豆ができた私は、つい飲んでしまったお酒に血行が良くなり、足の痛さがピークに達し悶絶した。

痛くて眠れない。寝ようとしても痛くて目が覚める。

そして、この宿。とても素晴らしいのだが寝室は二階で天井が吹き抜け。天井部分は隣の部屋との壁がなく、声が筒抜け。隣の方の大イビキが大音量で聞こえ、朝5時半には起きなければいけないのに、この日は4時まで眠ることができなかった。

本日の宿

鮒の里
オススメ度 ★★★★☆
料金 夕食のみ 6,500円
部屋の広さ 和室4畳
浴衣 部屋鍵(内鍵)
洗濯機(お接待) 乾燥機(お接待)
洗濯洗剤 ドライヤー
テレビ ハンドタオル
バスタオル 石鹸orボディーソープ
シャンプー リンス
その他 洗面・風呂・トイレ共同
お昼接待あり、送迎あり。部屋の寝室は天井吹き抜けで隣の音が筒抜け。

本日の出費

宿泊費(夕食のみ)
6,500円
靴代
13,000円
薬局
2,834円
お土産代(郵送費込み)
2,800円
イヤホン(百均)
108円
計 25,242円