45日間 四国八十八ヶ所歩き遍路の旅 | てんこのてくてく遍路道 - パート 39

2015.04.17

8日目 自分のペースで

お酒を飲んだからか、とても良く眠れた。

ホテルは、海沿いに建っているので、窓からの風景はオーシャンビュー。朝食付きプランで、レストランで気持ちよく朝食をいただく。

お遍路の格好をしているので、フロントの出口で従業員のおじさんから「いってらっしゃい」と優しい声をいただいた。

今日は昨日の辛さと足の痛さを考慮して20km程の距離しか歩かない予定だ。

海に必ずある「恋人岬」を発見。↓

奥に見える岩が亀に見える、という言い伝えだった気がする。

しばらく行くと、家が増えてきた。

平坦な国道沿いをずっと行くと、高い塔。23番札所薬王寺が見えた。

なんだか、とても立派。

階段を登って、高台にある塔の前まで行ってみた。靴を脱いで、中に入れる。

形が独特。朱色の装飾がどことなく中国っぽい。

参拝する建物は落ち着いた雰囲気。今日は時間が十分にあるので広い境内を見て回る。

入り口の甘栗屋はこの時間閉まっていたがお祭りや行楽シーズンは沢山の的屋が並ぶのかもしれない。

参拝を終えて、再び遍路道を歩きだす。

この日は、山道はなく、ずっと平坦な道が続く。

ヤギも放牧されている。のどか。

歩道が整備されているので、国道沿いだが歩きやすい。

↑徳島もこんな方言なのか。群馬弁だと「寄ってくれん？」かな？

トンネルがあるが、歩道もしっかりあるので歩きやすい。

前にお遍路さんを発見。この方は沖縄の那覇から来たらしい。福祉協会の仕事をされているそうな。

とても笑顔が可愛いおじいちゃんだった。この日以外にも何度かお会いすることができたTさん。今日は20kmくらいだというと、Tさんもゆっくりお遍路で一日10~20km程のローペースで歩いているという。

今まで玄人の方の雄弁な話ばかり聞いており、40km程歩けないといけないのでは？という自分の実力に合わないペース配分で気持ちがせっていたが、一人ひとり頑張れるペースで良いのだと、ほんわかお話しながら思った。

 

お昼の時間帯。

ちょうど良く、道沿いにおしゃれなカフェがあった。

ここ数日、お昼を食べそびれカロリーメイトかコンビニ飯だったので、今日は贅沢にランチをすることに。

うー！おしゃれ！美味しそう！

チキンのクリーム煮とデザートにプリンを付けた。

店内は、観光客や地元の御婦人で賑わっている。雑貨も置いてあり、女子には嬉しいおしゃれスポットだ。

食事を終えて外に出ようとした時、客の女性から声をかけられる。

「頑張ってね」とお接待にクッキーを買ってくださった。↓

嬉しい。クッキーもおしゃれで美味しそう。

すぐに食べるのはもったいなかったので、大切にリュックにしまった。

 

お腹も心も満たされ、再び歩きだす。この辺りで徳島県から高知県になる。

1日目から徳島県の温かいお接待、気配りにとても感謝することが多かった。お遍路文化を受け入れてくれ、温かく迎えてくれる県民性が心に残り、今でも徳島県の人は良い印象しかない。

この後の高知県では嫌な思いを沢山するのだが、高知県は倹約の武将が統治していた時に、お遍路文化に批判的だった歴史があると聞いた。そのせいなのか、徳島とのギャップを大きく感じた部分が多々ある。それは後ほどの日記に記していきたい。

 

道沿いには、立派なたけのこが売られていた。値段は見なかったが1袋にこんなに入っていて、お遍路でなければ買っていたのに。

道はのどか。

田んぼと畑に囲まれて平坦で、今日は距離が短かったので15時頃には今日の宿「民宿杉本」に到着した。

一般のお家のような民宿。フレンドリーに女将さんが対応してくれた。

お遍路を始めて1週間が経ち、毎日使うもの使わないものが分かったので、痛い腰と肩を少しでも和らげる為に、荷物を実家に送ることにした。私の場合実家に両親がおり、荷物を受け取ってもらえるから有り難い。一人暮らしの方は、荷物を送るのは難しいと思うので、出発前の荷物整理は大切です。

笠を買った為に使わなくなった帽子や、寒い日に着ていた防寒具。また途中のお接待で大量にいただくみかん（旬なのかとても沢山頂く。有り難いが荷物の負担は大きい）を送ることに。

女将さんに荷物を入れる紙袋をいただき、郵便局の場所を聞いて荷物を送る。

のどかな田園。保育園があり、すこし周りを観光してから宿に戻った。

夕食をいただき、お風呂をいただき、ゆっくり体を休める。

 

距離を短くした分、足の負担が少ない。

自分のペースで明日も頑張りたいと思う。