45日間 四国八十八ヶ所歩き遍路の旅 | てんこのてくてく遍路道 - パート 3

2015.05.23

44日目 山道を登り近づく旅の終わり

朝起きて、今日の予定を考える。

残りの道のりは短い。

痛かった足は、いつの間にか豆が固くなり、テーピングにも慣れた。

お風呂に入って鏡を見れば、エグれたお腹と胸と、逞しくなったふくらはぎ。

顔も腕も真っ黒で、1ヶ月の身体の変化を感じる。

5時起き、6時起きにも慣れたけれど、数ヶ月前のように、週に1度は昼まで寝たい。そんな事を思ってしまう自分は、まだまだ修行が足りないのだ。

宿を出ると、庭で近所の方とおしゃべり中のご主人。

「気をつけて」と優しく送り出してくれた。

お世話になりました。

ひと気の無い道を進み、遍路道は野道に入る。

柔らかい土を踏みしめて歩く。

休憩所では、朝靄のかかった風景が眼下に広がっている。

今日はあそこまで進みます。よし、頑張ろう。

遍路道はくねくねと、アスファルト道に出ては野道に入る。

入り口には、看板があるので迷うことは無いが、階段が多くて疲れる。

白峯寺へはあと1時間くらいだろうか。

国道に出れば、渡って直ぐに遍路道へ。

横断歩道も無いので、怖怖歩く。

山の中に入ったり出たり。

敷地が柵に囲まれていて、少し怖い道だ。

この辺りから、お遍路さんが行き交うようになる。

ひと気が無かったので、ホッとした。

途中、背の高い金髪美女の外人さんが元気よく「コンニチハ」と挨拶してくれた。

海外のお遍路さんも偶に見かけるが、女性は初めて会った。

バックパッカーでスタスタ歩いてかっこいい。

つられて笑顔になって挨拶を交わす。

起伏の少ない山道だ。

いままで歩いた山道に比べれば楽な道だった。

成長したなぁ。としみじみ思う。

人の行き来が更に増え、駐車場が見えた。

9時半頃、白峯寺に到着。

緑に囲まれた場所にあるお寺。

結構広いな、と写真をパシャパシャ撮る。

参拝を終えて納経所へ。

とうとう81番か。ここでもしみじみ思いに耽る。

さて、次の札所に向かいます。

山道を下って行く。

まっすぐで平坦で歩きやすく、スタスタハイペースで歩く。

途中で案内看板を読む余裕もある。

休憩所も特に休まずに、進みます。

お昼頃。ようやく寺院が見えてきた。

入り口には大きな草履が飾ってある。

参道を歩き階段を上る。

82番札所、根香寺に到着。

落ち着いた寺院。参拝のため、本堂へ向かう。

矢印に沿って行くと。。

薄暗い本堂の中に入る。

金網の先に、複数体の仏様。独特な雰囲気があった。

納経所には、お遍路さんもちらほら。

お昼時なので、少し休んでから、出発する。

歩道の無い国道。こういう道はやはり怖い。周りにはお店もなく、無心で歩く。

よい風景。かなり上の方にいるよう。

お遍路道は、山の茂みへ左折する。

↓なかなかのジャングル。冒険しているようで、わくわくする。

山道を出れば分岐点。

↓右、左。さぁ、どちらが正解なのかしら。

（坂をどちらに下りても、矢印案内がちゃんとありました。）

民家が増え、ひと気が出てきた。

あいにくの曇り空。喧騒のない静かな田舎道で落ち着いた。

道は次第に町中に入る。↓駐車場もお遍路道なんだぜ。

大きな国道に出る。歩道はありがたいが、歩いている人は見当たらない。

寺院の看板がちらほら出てきた。16時を過ぎたので、少し焦りながら早足で歩く。

ようやく本日最後の札所、一宮寺に到着。時刻は16時半。閉まる前に急いで参拝をする。

お遍路さんを見つけて、一安心。

参拝を終えて、宿へと向かう。

お店も多く、畑に囲まれた場所に今日の宿泊場所が。

地図によるとココなのだが↓

外観が温浴施設で、少し戸惑う。中に入ると、Iさん親子がいた。挨拶をして、フロントに声をかける。スタッフに案内される。

なんと、宿は別の場所。↓このマンション（アパート）だった。

鍵をもらって、中に入ると、一人暮らしには充分は住居。キッチンも自由に使っていいとのこと。これは贅沢な宿だぞ。

温浴施設も宿泊費に入るとのこと。広い温泉にゆっくり浸かることができた。宿泊客以外にも温浴施設の利用客が多かったので、施設内はとても賑わっていた。

温浴施設には、食堂もあったが、今日は近くでほっかほか弁当を買って、部屋で夕食を食べることにした。

ごちそうさまでした。