「 45日間の旅日記 | てんこのてくてく遍路道 - パート 37 」記事一覧

2015.04.19 45日間の旅日記

10日目 トイレがない!

         
2015年4月19日 10日目 くもり一時雨
参拝札所
なし
歩数
41,523歩
距離
26.33km
宿泊
ロッジおざき

今日は曇り。

どんよりとした雲行きだ。

明日も天気が悪いという。

今日は雨が降らないことを祈って出発。

今日も参拝札所はない。

昨日に引き続き、ひたすら次の予約した宿に向かって歩く。今日の宿「ロッジおざき」もWさんのオススメ宿だ。Wさんは区切り打ちなので、徳島県で帰ってしまった。今思えば納札に住所を書いてお渡ししておけば良かった。そうすれば今でも年賀状交換ができたに違いない。本当に出会いは一期一会だ。

今日も海沿い。

カラフルな看板をいくつも見かけた。↓

海沿いは、避難場所と標高の案内看板が必ずあった。

震災の影響は大きい。

今、地震があったら確実に危ない場所にいるが、看板のお蔭でどこに逃げれば良いのか土地勘の無い私でも安心して歩ける。

港町。この時間はどの店もシャッターが閉まっている。

海沿い。ずっと海沿いだ。コンビニも無い。

そして休憩場所がない。

海をずっと見ているからか尿意が近い。

しかし、トイレがない。

トイレがない。

トイレがなーい!

この日は、一日、本当に何もなかった。

トイレ休憩はできない。

唯一あったのが、、、国道を少し逸れた場所にあった簡易トイレ。

工事現場にあるような簡易トイレ。置かれて何年も経ち、掃除がされていないボットントイレだ。

男の人なら茂みで立ちションができるのだろうが、女性はそうはいかない。

海と国道と少しの茂み。体を隠す場所もなく、尿意に負けてそのトイレを拝借した。

虫がすごくてボットンの底からハエが沢山飛んでくる。洋式だったが座るのを躊躇う汚れに中腰になる。トイレットペーパーも一応あったがしっとり濡れている。蜘蛛の巣もすごい。トラウマトイレになった。

唯一、小川で手が洗えたのが幸いだった。

女性の方。この辺りを歩く際は、水分を控えた方が良いです。

↑休憩する椅子はあった。トラウマを払拭しながら休憩。

ご飯を食べる場所も、コンビニも無かったのでお昼をまた食べそこねる。

お接待でいただいたクッキーも1日1枚ずつ大切に食べた。

気持ち新たに、再びあるき出す。

蛇発見↓山の中でなくて良かった。

お遍路道は民家に沿って続く。

広大な敷地に網を干す光景が。

思わず、パノラマで撮ってしまう。

海無し県出身にはなんでも珍しい。

川と海が交わる場所↓

川では釣りをしている人がいた。

川と海とで釣れるモノが違うのだろう。これも海なし県には珍しい光景。

あと謎のふわふわ↓

なぞのペットボトルの群れ↓

結局なんだったのか?

海沿いに住んでる方教えてください。

そして着いた。

今日の宿「ロッジおざき」。

海の真ん前だ。

この宿はさほど大きくないのだが、お遍路さんを大切にしてくださるお遍路さん御用達の宿で、この日も沢山の方が宿泊していた。

だが、Wさんオススメだったので期待をしすぎてしまった。

女将さんと息子さん夫婦。お嫁さんが跡を引き継いでいるのか、女将さんとの嫁姑関係がうまくいっていないのか、人間関係がひしひしと伝わってきた。

這いつくばるように上る階段をあがり二階の部屋に案内される。4.5 畳で少々手狭。

古くて狭いが落ち着いた部屋。一息してお風呂が空いたのでいただく。

 

このお風呂が怖かった。

鉄筋の階段を降り、風呂場がある。

海文化ならではなのか、風呂と浜辺は直結しているらしい。海から上がってすぐシャワーが浴びれる造りなのだ。

そのため、サーフィンが洗えるほど広くて床はコンクリート。

服を脱いでいる時に電球がチカチカし、そして消えた。唯一の灯りの電球が切れたらしい。

海の静寂。広すぎるプールのような浴槽。日が延びた季節だったので、外の薄暗い灯りを頼りに身体を洗う。

私がビビりなのが悪いのだが、独特の雰囲気がとにかく怖かった。

脱衣所に洗濯機があり服を洗おうとすると、洗濯機は他のお客さんが使っており、順番待ちだった。

電気が消えていることを伝える為、お嫁さんに話しかけると、洗濯機がいつ空くか分からないので、お接待で服を洗っておいてくれると言う。

有り難いので、洋服を渡して御願いする。

しかしこの夜、渡された服は粉末洗剤がびっしり背中に固まったままの生乾きの服だった。しかも自分以外の服も混ざっている。

お気持ちが有り難いだけに残念!

 

さて、夕食の時間。

お客さんは何度か顔なじみの方がチラホラ。

道でお会いした那覇出身のTさんも同じ宿だった。あと、お遍路ころがしの山道で見かけた同世代くらいの女性が一緒の宿だった。年下かと思って「若い子が偉いなー」とおばさん目線で見ていたが、Aさんの方が実は年上と発覚。この時、初めてAさんと同じ宿だったが、Aさんに出逢ったことでこの旅は大きく変わるのであった。

食事は大人数でワイワイ終わる。久しぶりにお遍路さんとの交流ができた。

Tさんは、明日の宿の予約を取っていないのだが、Yモバイル携帯の為、圏外で使えないという。なので私も充電があとわずかだがスマホを貸してあげた。

Yモバイルはお遍路ではおすすめしない。私もお遍路と関係なくポケットWi-Fiを契約したことがあったが、購入時に電波エリアに入っているのを確認したにも関わらず、自宅が圏外だった。(たまに1本立つ)

圏外なのに解約金1万円とポケットWi-Fi本体代5万円を請求され泣く泣く三年契約を続けた悔しい思い出がある。私はドコモの回し者でもauの回し者でも無いが、Yモバイルだけは絶対オススメしない。

 

あとTさんのお人柄はとても好ましいのだが、宿を何泊も抑えて取り、ペースに合わせてキャンセルする、というやり方だけは許せなかった。

これは絶対やめてほしい。

宿の方にも迷惑だし、同じお遍路さんも予約が埋まって取れない場合がある。

お遍路さんに冷たい人は少なからずお遍路さんのマナーの悪さを感じた人だと思う。

この旅でお遍路ということで冷たい対応をされた経験が何度かある。

後世にも長くお遍路文化が続くように、自分もマナーを守って旅をしたいと改めて思った。

本日の宿

ロッジおざき
オススメ度 ★☆☆☆☆
料金 夕食のみ 6,200円
部屋の広さ 和室4.5畳
浴衣 部屋鍵(内鍵)
洗濯機(無料) 乾燥機(無料)
洗濯洗剤 ドライヤー
テレビ ハンドタオル
バスタオル ボディーソープ
シャンプー リンス
その他 親切なご夫婦。
お昼接待あり・お風呂は地下で少し怖い。

本日の出費

宿泊費(夕食のみ)
6,200円
缶ジュース
120円
計 6,320円